【動画で製品解説】Migration Portal 4.13.0

音声ガイド

1. Migration Portalとは?
EDB Migration Portalは、OracleデータベーススキーマをEDB Postgres Advanced Server (EPAS)プラットフォームへ移行するのを支援するために設計されたWebベースのサービスです。

このポータルは、以下のような広範なOracleデータベースオブジェクトを評価・変換します。

  • テーブル、シーケンス、制約
  • インデックス(一部例外あり)
  • ビュー、マテリアライズド・ビュー
  • ファンクション、プロシージャ、パッケージ、トリガー
  • ユーザー、ロール、プロファイル

最終的な成果物として、EDB Postgres Advanced Serverと互換性があり、実行可能なデータ定義言語(DDL)ステートメントのセットが生成されます。

2. 仕組み(移行プロセス)
Migration Portalは、以下の構造化された複数ステップのプロセスに従って動作します。

  • スキーマの抽出: ユーザーはまず、EDB DDL Extractor(推奨ツール)やOracle Data Pumpを使用して、OracleデータベーススキーマのDDLを.sqlファイルとして抽出します。
  • アップロードと評価: 生成されたDDLファイルをMigration Portalにアップロードします。ポータルは全てのオブジェクトを解析・分析し、ターゲットとなるEDB Postgresのバージョンと比較して非互換性を特定します。
  • 分析と修復: ポータルは詳細な互換性レポートを提示します。これには、成功したオブジェクト、失敗したオブジェクト、そして**修復ハンドラ(Repair Handlers)**によって自動的に修正されたオブジェクトが表示されます。
  • ガイド付きの修正: 自動修正できなかったオブジェクトについては、ユーザーがポータル内で直接DDLを編集できます。ポータルはヒントやナレッジベース、AI Copilotを提供し、解決策や回避策を見つける手助けをします。
  • 再評価: 手動で編集した後、ユーザーはスキーマを再評価し、修正が有効で互換性スコアが向上したことを確認します。
  • 移行: スキーマが100%互換になったら、ユーザーは以下のいずれかの方法で移行を実行できます。
  • オフライン移行: 修正された.sqlファイルをダウンロードし、ターゲットデータベース上で手動で実行します。
  • オンライン移行: ポータルをターゲットのEDB Postgresデータベースに直接接続し、スキーマ移行を自動的に実行します。

3. Migration Portalのメリット

  • プロセスの簡素化: 複雑なスキーマ評価と移行のタスクを効率化する、使いやすい一元化されたWebインターフェースを提供します。
  • 自動化された評価: Oracleスキーマ全体を自動的に分析し、明確な互換性スコアと詳細なレポートを提供することで、手作業によるレビューにかかる時間と労力を大幅に節約します。
  • ガイド付きの修正支援: 問題を特定するだけでなく、自動修復、検索可能なナレッジベース、AIによる支援を通じて、問題の修正を積極的に支援します。
  • リスクの低減: SPL Check(4.13.0の新機能)を使用することで、移行前にプロシージャルコード内の潜在的な実行時エラーを事前に特定し、本番データベースでの問題を未然に防ぎます。
  • 包括的なレポート機能: 移行計画の立案、工数の見積もり、関係者への進捗報告に役立つ詳細な評価レポートを生成します。

4. リリース4.13.0の新機能
2025年7月1日にリリースされたMigration Portalバージョン4.13.0の主なアップデートは以下の通りです。

  • 主な機能強化:SPL_CHECKの統合: ポータルはEDB Postgres Advanced ServerのSPL_CHECK拡張機能を自動的に使用するようになりました。この強力な機能は、構文の非互換性だけでなく、全てのプロシージャルコード(プロシージャ、ファンクション、パッケージボディ、トリガー)を評価し、潜在的な実行時エラーを検出します。
  • バグ修正:
    • Oracle 11gのORACLE_MAINTAINEDフラグに関連するedb_ddl_extractor.sqlスクリプトのエラーを解決しました。
    • htp.pパッケージのサブプログラム呼び出しを誤って非互換と識別していた問題を修正しました。
    • DDL解析プロセスで非常に多くのエラーが検出された場合にプロジェクトの評価が失敗する問題を修正し、安定性を向上させました。

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